手取峡谷は白山を水源とする手取川が大地を侵食して形成した自然の渓谷で、延長約8kmにわたって奇岩・名滝が続く。古来より白山への参道の一つとして修験者や参拝者が往来し、白山信仰の広まりとともに注目される景勝地となった。江戸時代には白山比咩神社への参拝ルートとして利用され、その渓谷美が旅人の目を引いた。代表的な名滝・綿ヶ滝は落差約11mの豪快な滝として古来から信仰の対象ともなってきた。明治以降は観光地としての整備が進み、遊歩道が設けられて新緑・紅葉の季節に多くの観光客が訪れるようになった。昭和時代には白山国立公園の関連区域として保全が図られ、北陸屈指の景勝渓谷として広く知られている。