創建年代は定かではないが、吉野川中流域の川島町周辺に鎮座するこの天神社は、菅原道真(845〜903年)を祭神として祀る天満宮であり、古くから農耕・学問の守護神として地域住民に崇敬されてきたと伝わる。吉野川流域には古代より集落が形成され、肥沃な沖積地を背景に農業文化が育まれた。中世以降、「四国三郎」と呼ばれる吉野川の度重なる洪水により社殿は被害を受けたとされるが、そのたびに地域住民の手によって再建が繰り返されてきたと考えられる。近世には弘法大師ゆかりの四国霊場への遍路道が近隣を通ることから、道中安全を祈願する旅人が立ち寄る場としても機能したとされる。近代以降も地域の氏神として五穀豊穣と子弟の学業…