妙義山の奇岩絶壁の中腹に鎮座する修験道の聖地で、岩壁に張り付くような社殿が圧巻。
標高約800mに位置し、鎖場を経て辿り着く奥之院は健脚者向けの参拝スポット。
眼下に広がる富岡市街地と上州の山々のパノラマは、苦労して登った者だけが味わえる絶景。
修験者が岩場で荒行を行った痕跡が今も残り、山岳信仰の息吹を感じさせる。
秋の紅葉シーズンには奇岩と紅葉の織りなす絶景が多くのハイカーを魅了する。
妙義山は日本三奇勝の一つに数えられ、その異様な山容は古来より畏怖の対象であった。
社殿は断崖に懸造りで建てられ、日本の山岳建築の粋を集めた貴重な建造物。
参道には石仏や磨崖仏が点在し、修験道の歴史を無言で語りかける。
冬季は積雪のため参拝が困難になるが、雪化粧した妙義山の姿は格別の美しさ。
登山と参拝を兼ねた「行」としての要素が残る、群馬を代表するパワースポットである。
妙義山は古代より神が宿る霊山として崇められ、修験道の行場として開かれた。
奈良時代には役行者の弟子が入山し、岩場での荒行を始めたと伝えられる。
平安時代には天台宗と真言宗の修験者が競って入山し、多くの行場が設けられた。
中世には武田氏・上杉氏など戦国大名の崇敬を受け、戦勝祈願の場となった。
江戸時代には徳川将軍家の祈願所となり、社殿の造営が行われた。
現在の懸造り社殿は享保年間に再建されたもので、崖に張り付く姿は壮観である。
幕末には攘夷の志士たちが密かに参拝し、国難打開を祈願したとも伝わる。
明治の神仏分離で修験道の色彩は薄れたが、山岳信仰の聖地としての地位は揺るがなかった。
昭和に入り妙義…