宝泉寺は、1430年(室町時代・永享年間頃)に創建されたと伝わる真言宗智山派の寺院である。開山の詳細は定かではないが、室町期に当地の農村信仰の拠点として草創されたとされる。本尊の薬師如来像は創建期に安置されたと伝えられ、病気平癒の霊場として地域の人々の篤い信仰を集めてきた。江戸時代には真言密教の教えが農村に広く浸透し、境内には地蔵菩薩・観音菩薩を中心とする石仏群が造立された。これらの石仏は17〜19世紀の庶民信仰の実態を今日に伝える貴重な遺産である。近世以降、当寺は同じ真言宗智山派に属する成田山新勝寺との宗派上のつながりを保ちながら、富里の地域寺院として歩みを続けた。明治の神仏分離令や近代化の…