相原町の八雲神社は、素戔嗚尊を祭神とし民間信仰では牛頭天王と同一視されてきた疫病除けの神社である。八雲神社の名称はスサノオが詠んだ「八雲立つ 出雲八重垣……」の歌に由来するとされ、全国各地に同名の社が鎮座する。牛頭天王信仰は京都の祇園社(現八坂神社)を総本社とし中世以降に全国の農村・町場に広まった。疫病・悪霊を祓う神として農民から篤く崇められ、夏の疫病流行期に「夏越の祓え」や茅の輪くぐりの神事が各地で執り行われてきた。相原は旧相模国の農村で、集落の人々が疫病から守られることを切実に祈った。現在も夏祭りの際には茅の輪くぐりが行われ、古来の祓えの伝統が地域に息づいている。