行徳寺は大阪市淀川区木川西に位置する浄土真宗本願寺派の寺院である。木川周辺は近世に淀川の支流沿いに形成された集落で、水運業や商業に従事する人々が多く居住した。浄土真宗は鎌倉時代に親鸞聖人が開いた宗派で、15世紀に蓮如上人が大阪・石山(現・大坂城跡付近)に石山本願寺を築いて以降、大坂周辺での布教が急速に展開した。石山合戦(1570〜1580年)で織田信長と長期抗争した歴史を持つが、その後徳川幕府の体制下で本願寺が東西に分立し、各地に末寺網が整備された。行徳寺もその流れの中で木川地区の住民の菩提寺として機能し、阿弥陀仏の本願を説く法座や報恩講を通じて念仏の教えを伝えてきた。