善導寺は大阪市北区与力町に位置する浄土宗の寺院である。寺号の「善導」は浄土宗の重要な祖師である唐の善導大師(613〜681年)に由来する。善導大師は中国浄土教の大成者で、観無量寿経の疏(ちゅうしゃく)を著し、専修念仏の実践を確立した人物であり、法然上人が善導大師の著作を読んで専修念仏の確信を得たとされている。このため善導大師は日本の浄土宗においても深く尊崇される。大坂に善導寺が建立された時期は明確でないが、近世の都市化に伴い与力町の地に寺院として定着したと伝わる。与力という武家役人が住む地域の菩提寺として、葬送儀礼や年回忌法要を担い、阿弥陀仏の本願への信仰を地域に根付かせてきた。現在も浄土宗の…