天台宗の核心は法華経(ほけきょう)の教えにあります。法華経の「一乗思想」とは、すべての生き物が等しく仏になれる可能性を持っているという考え方です。
当時の仏教では、悟りを開ける人間の種類(声聞・縁覚・菩薩)が厳密に区別されており、一般の人々が仏になることは難しいとされていました。最澄はこの壁を打ち破り、「万人成仏」を説きました。
唐から帰国した最澄と空海は当初、深い友情を結んでいました。最澄は空海の密教の奥義を学ぼうと書簡を送り、両者は密教の法具や教典を貸し借りしていました。
しかし、最澄が空海に密教の重要な教典の借用を重ねて請うたとき、空海は「密教は文字では伝えられない。直接修行して学ぶべきだ」と断りました。この出来事がきっかけで、二人の関係は次第に冷えていきます。最澄と空海の対比をまとめると以下の通りです。