learn/[id]

建築
4 分で読める
ARCHITECTURE
妙宣寺の五重塔と佐渡の日蓮宗寺院——新潟県唯一の五重塔を訪ねる
佐渡市阿仏坊に立つ妙宣寺(みょうせんじ)は日蓮宗の名刹で、新潟県唯一の五重塔(重要文化財)がそびえる。江戸時代に再建された高さ約24mの塔は佐渡を代表する建築文化財。日蓮が流された根本寺・妙照寺とあわせた佐渡の日蓮宗寺院めぐりの拠点として最適だ。
目次
MOKUJI
妙宣寺の歴史と五重塔
境内の見どころ
佐渡の日蓮宗寺院めぐり
佐渡国分寺との比較
まとめ
よくある質問
妙宣寺五重塔(佐渡市)——新潟県唯一の五重塔・国指定重要文化財
Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0 / photo by Yamaguchi Yoshiaki
新潟県内で唯一現存する五重塔が佐渡にある——それが妙宣寺(みょうせんじ、佐渡市阿仏坊)の五重塔だ。国指定重要文化財として保護されるこの塔は、江戸時代(文化11年・1814年)に再建されたもので、高さ約24mの均整のとれた姿が境内にそびえ立ち、日本海の島・佐渡を代表する建築文化財となっている。
妙宣寺の歴史と五重塔
日蓮宗の名刹として
妙宣寺は日蓮宗の寺院で、佐渡島内有数の格式ある名刹だ。日蓮聖人が佐渡に配流された文永8年(1271年)以降、島内に根付いた日蓮宗信仰の中心的な拠点の一つとして発展してきた。境内には日蓮の高弟で佐渡布教に尽力した阿仏坊日得の廟所があり、佐渡の日蓮信仰の歴史的源流を確認できる。
五重塔の建立と文化財指定
現存する五重塔は文化11年(1814年)に再建された。各層が均整よく積み重なる和様建築の粋であり、島の豊かな木工技術と信仰の力が結実した傑作だ。国指定重要文化財として保護されており、新潟県内にはこれ以外に五重塔が現存しないため、文化財としての希少価値は非常に高い。
指定区分
文化財名
国指定重要文化財
妙宣寺五重塔(文化11年・1814年再建)
高さ
約24m
建築様式
和様(本瓦葺き)
妙宣寺五重塔(2023年9月撮影)——秋空を背景にそびえ立つ24mの塔
Wikimedia Commons / CC BY 2.0 / photo by nekotank
境内の見どころ
五重塔と本堂の共演
境内に入ると、本堂と五重塔が相対するように立ち並ぶ光景が目に飛び込んでくる。本堂は比較的広い空間で、日蓮宗の本尊・大曼荼羅(御本尊)を祀っている。五重塔を中心に境内を歩けば、江戸時代の建築の息吹を全身で感じることができる。
妙宣寺本堂(佐渡市)——日蓮宗の本尊・大曼荼羅を祀る
Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0 / photo by Yamaguchi Yoshiaki
阿仏坊日得廟所
日蓮の弟子・阿仏坊日得は佐渡の人で、日蓮が島に配流された際に深く帰依し、島の日蓮宗布教の基盤を作った。その廟所が妙宣寺境内に安置されており、佐渡における日蓮宗の歴史の具体的な証人として重要な場所だ。
佐渡の日蓮宗寺院めぐり
妙宣寺と合わせてぜひ訪れたい佐渡の日蓮宗寺院が根本寺(佐渡市一ノ沢)だ。根本寺は日蓮が佐渡での後期(約2年間)を過ごした地に建てられた寺で、日蓮聖人御難蹟として特別な意味を持つ。冬でも念仏を唱え続けた日蓮の精神がここに宿っている。
根本寺(佐渡市)——日蓮が佐渡で2年間を過ごした日蓮聖人御難蹟
Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 / photo by Torbenbrinker
また妙照寺(佐渡市市野沢)は日蓮が最初に配置された塚原三昧堂の地に近い古刹で、日蓮の著作「佐渡御書」の写本が伝わる。蓮華峰寺(れんげぶじ)は真言宗の古刹で、夏のアジサイの名所として知られる。
佐渡国分寺との比較
佐渡には日蓮宗以前から、奈良時代の聖武天皇の詔によって設立された佐渡国分寺の法灯が伝わる。現在の国分寺は中世以降の再建だが、古代の礎石や遺構が残り、佐渡の仏教の深い歴史を感じさせる。妙宣寺の五重塔(江戸時代)と国分寺(奈良時代)を合わせて訪れることで、佐渡の千年以上にわたる仏教の歴史を体感できる。
根本寺境内(2022年5月)——日蓮宗の聖地・佐渡に根付いた信仰の場
Wikimedia Commons / CC BY 2.0 / photo by inunami
まとめ
参拝時のポイント
妙宣寺は両津港から車・バスでアクセス(島内バス路線あり)。境内は通常自由参拝
五重塔は通年見学可能。近くで仰ぎ見ると24mの存在感に圧倒される
根本寺・妙照寺・蓮華峰寺とのセット巡礼は島内をレンタカーで効率よく回れる
佐渡汽船(新潟港または直江津港から)でのアクセス方法を事前確認すること
ゆかりのスポット一覧
妙宣寺 — 新潟県唯一の五重塔(重要文化財)がある日蓮宗の名刹(佐渡市)
根本寺 — 日蓮が佐渡で過ごした日蓮聖人御難蹟(佐渡市)
妙照寺 — 日蓮の初期配流地に近い日蓮宗の古刹(佐渡市)
蓮華峰寺 — アジサイの名所・真言宗の古刹(佐渡市)
佐渡国分寺 — 奈良時代に建立された古代国分寺の法灯を継ぐ寺(佐渡市)
おすすめの巡礼コース
妙宣寺(五重塔)→根本寺(日蓮御難蹟)→妙照寺→蓮華峰寺→佐渡国分寺の順に巡る「佐渡仏教の旅」は、古代・中世・近世にわたる佐渡の仏教文化を一日で体感できる島内巡礼コースです。
よくある質問
妙宣寺の五重塔はいつ建てられましたか?
現存する五重塔は文化11年(1814年)に再建されました。国指定重要文化財として保護されており、高さ約24m。新潟県内に現存する唯一の五重塔です。
佐渡島へのアクセス方法は?
新潟港から佐渡汽船のフェリー(約2時間30分)またはジェットフォイル(約1時間)で両津港へ渡ります。直江津港発のフェリーもあります。島内はレンタカーが最も便利です。
妙宣寺の拝観料は?
境内は通常無料で参拝できます。五重塔の外観は自由に見学可能です。御朱印は寺務所で授与されます。
最終更新: 2026年5月29日
── 了 ──
この記事は
♡ 役に立った
一 期 一 会
📱
アプリで巡礼を楽しむ
App Store からダウンロード