安養寺は大阪市旭区高殿に位置する単立(仏教)の寺院である。単立寺院とは特定の宗派の包括団体に属さず、独立した宗教法人として運営される寺院を指す。日本の仏教は明治期の神仏分離令(1868年)と廃仏毀釈の嵐によって組織の再編を余儀なくされ、多くの寺院が大宗派の傘下に入ったが、独自の宗風や由緒を守るために単立を選んだ寺院も各地に存在する。旭区高殿一帯は江戸時代に摂津国東成郡に属し、淀川水系の物流拠点として発展した大坂の外縁部に位置した。本寺は地域住民の菩提寺として、先祖供養や法要を執り行いながら独自の寺風を守り続け、近代以降も旭区の信仰の場として機能してきた。