吾嬬神社は墨田区立花に所在し、弟橘比売命(おとたちばなひめのみこと)を主祭神として祀る神社である。社伝によれば、日本武尊が東征の際に后の弟橘比売命が荒れる海を鎮めるために身を投じて犠牲となり、后を偲んだ日本武尊が「吾妻はや(あずまはや)」と嘆いたことに由来するとされる。この故事から「吾嬬(あずま)」の社名がつけられたと伝わり、関東・東国を意味する「東」の語源とも結びつく。吾嬬神社は古くから立花・寺島一帯の総鎮守として信仰を集め、縁結び・安産・航海安全のご利益で知られる。江戸時代には隅田川の舟運に携わる人々の守護神としても崇敬されてきた。現在も立花の鎮守として例大祭を通じて地域の絆を育んでいる。