延命寺は承平年間(930年代)に創建されたと伝わる真言宗豊山派の寺院である。開創当初から平将門の祈願寺であったとされ、将門の乱(939〜940年)の舞台となった猿島郡の地に位置することから、将門ゆかりの寺として地域に伝承されてきた。中世には武士層の信仰を集め、室町時代には境内に石造五輪塔が建立された。この五輪塔は中世武士の供養塔として現在も境内に残り、歴史的価値が高い。近世に入ると江戸幕府より寺領を付与され、猿島郡における地域の中核寺院として法会・祈祷・各種行事を主宰した。本尊の延命地蔵菩薩は長寿・安産の御利益で知られ、近世以降も庶民信仰の拠点として広く親しまれた。明治期の神仏分離令以降も寺院…