健甫寺は1440年(嘉吉元年)頃、室町時代中期に創建されたと伝わる曹洞宗の禅寺である。結城氏の菩提寺として建立され、以来歴代結城氏当主の精神的・宗教的な拠点として機能した。とりわけ1441年(嘉吉元年)の結城合戦で知られる結城氏朝の墓所が境内に置かれており、中世武家の信仰と禅宗が深く結びついた寺院として発展したとされる。中世を通じて結城城下町の精神的中心として栄え、境内には歴代結城氏の五輪塔・宝篋印塔が造営され、中世石造美術の重要な遺産が形成された。近世以降も曹洞宗の修行道場としての性格を保ち、禅の伝統を継承してきた。近代以降は地域の文化財保護のもとで管理が続けられ、中世武家文化と禅宗文化が一…