亀戸3丁目は亀戸天神(1661年創建)の門前町として江戸時代から栄えた地域で、学業成就・梅や藤の名所として広く知られる。長寿寺は臨済宗永源寺派の禅院として、この亀戸の地に建立された。永源寺派は室町時代初期に寂室元光(1290–1367)が開いた滋賀・永源寺を本山とする臨済宗の一派で、諸派のなかでは比較的小さな法流ながら禅の純粋な修行道場として尊重されてきた。「長寿」の寺号は単なる縁起名にとどまらず、仏法によって衆生が迷いを断ち長く安穏な心の生をおくるという禅の理想をも示している。亀戸は職人・商人の町として発展した下町で、長寿寺はその地域住民の菩提寺として葬送・法要を執り行ってきた。関東大震災・…