深江稲荷神社は大阪市東成区深江南に鎮座する稲荷社で、五穀豊穣・商売繁盛の神である倉稲魂命(稲荷大神)を主祭神として祀る。深江の地は古代摂津国に属し、農耕が盛んな低湿地帯であった。稲荷信仰は奈良時代初頭(711年)に京都伏見稲荷大社が起源とされ、農村の鎮守神として全国に広まった。深江稲荷神社はこの稲荷信仰の伝播とともに地域農民の守護神として崇められてきたと考えられる。近世には商工業が発展した大坂周辺において、商売繁盛の神としての稲荷信仰が商人・職人の間でも厚く信仰された。現在も地域の氏神として、五穀豊穣・家内安全・商売繁盛の祈願が絶えない。