福相寺は日蓮宗の寺院として杉並区堀ノ内に所在する。「福相」という寺号は、仏の三十二相(仏が持つとされる三十二の優れた身体的特徴)のうちの福徳ある相を表し、仏の慈悲の顕現を道場名に込めたものと解される。堀ノ内は江戸時代から日蓮宗の妙法寺(お祖師様)を中心として信仰が集まる地区で、門前には多数の日蓮宗寺院が点在してきた。江戸市中から堀ノ内への参詣道は賑わい、特に七難除けの霊験で知られる妙法寺への参詣者を通じて堀ノ内一帯の仏教文化が育まれてきた。福相寺はその日蓮宗文化圏の一翼を担い、法華経の読誦・「南無妙法蓮華経」の題目唱和・お会式(御命講)などの法要を通じて地域住民の信仰生活を支えてきた。現在も堀…