貞治7年(1368年)、薩摩の僧・頼重法印が開山したとされる沖縄最古の仏教寺院。真言宗に属し、波上宮に隣接する那覇の断崖・若狭に位置する。琉球八社の別当寺として王府から手厚い庇護を受け、王国時代を通じて沖縄の仏教信仰の中心地として栄えた。中国との交易が盛んだった琉球の国際的文化を背景に独自の宗教空間を形成し、1609年の薩摩侵攻後も別当寺としての格式を維持した。1944〜45年の沖縄戦における那覇市街地戦で全壊したが、戦後に地域住民と信者の力で再建された。現在も聖観音を本尊として多くの参拝者を迎え、境内には沖縄戦の犠牲者を悼む碑が立ち、信仰と平和への祈りが共存する。