養老5年(721年)、行基菩薩が開いたと伝わる横浜最古の寺院で、真言宗大覚寺派の名刹。坂東三十三観音霊場第14番札所として、全国からの巡礼者が絶えない。本尊の木造十一面観音菩薩立像は奈良時代末期から平安時代初期の作とされ、国の重要文化財に指定されている。高さ3メートルを超えるその尊容は、榧(かや)の一木造りの古代彫刻の傑作とされている。仁王門をくぐると続く石段は苔むし、古都の雰囲気を漂わせる。境内からは横浜の町並みを見渡すことができ、都心の喧騒を忘れさせる緑豊かな空間が広がる。源頼朝や北条時頼など鎌倉幕府の武将たちも篤く崇敬したと伝えられる。弘明寺商店街は神奈川県最古の商店街のひとつとして知られ、参拝とあわせた門前町散策も楽しめる。