東源寺は、室町時代の応永年間(1400年頃)に創建されたと伝わる曹洞宗の寺院である。所在する御供所町一帯は、平安末期から鎌倉・室町期にかけて承天寺(1241年創建)・聖福寺(1195年創建)をはじめとする禅宗・律宗寺院が相次いで建立された博多有数の宗教的中心地であり、東源寺もこうした中世仏教文化の土壌のなかで成立したとされる。近世には福岡藩の支配下に置かれた博多において、周辺の寺院群とともに地域の信仰生活を支える存在として機能したと考えられる。明治期の廃仏毀釈の影響を受けた寺院も多い地域にあって、東源寺は法灯を継続し今日に至る。現在は小規模な境内ながらも丁寧に維持管理されており、中世以来の歴史…