常楽寺は弘仁6年(815年)、弘法大師・空海が弥勒菩薩を本尊として開創したと伝わる高野山真言宗の古刹で、四国八十八箇所霊場の第14番札所に数えられる。境内には巨大な流紋岩の岩盤が露出しており、その岩盤上に直接本堂が建立された独特の伽藍構造を持ち、「流水岩の庭」と称される景観は創建当初から霊地としての威容を示してきたとされる。中世以降は戦乱や火災による被害を受けたと伝わるが、近世において高野山真言宗の寺院として再整備され、四国遍路の巡礼路が定着するとともに第14番札所としての位置づけが確立された。江戸時代には遍路文化の隆盛とともに広く信仰を集めた。明治時代の神仏分離令の影響を受けつつも寺院として…