弘仁6年(815年)、弘法大師・空海が四国巡錫の折に開創したと伝わる高野山真言宗の古刹。千手観世音菩薩を本尊として安置し、第16番札所として四国八十八箇所霊場に数えられる。寺は阿波国府の近傍に位置しており、奈良・平安時代に阿波国の政治・文化の中心であった国府周辺の地に根ざした霊場として歴史的背景を持つ。中世には兵火や戦乱による荒廃を経たとされるが、詳細な記録は伝わっていない。近世には高野山真言宗の寺院として復興・整備が進み、遍路文化の隆盛とともに巡礼者の参詣が絶えなかったと伝わる。江戸時代以降、四国遍路が庶民にも広く普及するにつれ、当寺も「発心の道場」阿波の結願に近い札所として多くの遍路者に親…