種間寺は、弘法大師空海が大同年間(806〜810年頃)に唐から帰国した後、815年(弘仁6年)頃に創建したと伝わる古刹である。大師が唐より持ち帰った稲・麦・粟・黍・豆の五穀の種をこの地に蒔いたとされ、これが寺名「種間寺」の由来とされる。本尊の薬師如来像は大師自らが刻んだと伝えられ、四国八十八箇所霊場第34番札所として広く知られる。中世には兵火などにより一時衰退したとされるが、土佐の農民たちの篤い信仰に支えられ再興された。近世には土佐藩の歴代藩主からも庇護を受けたと伝わり、農耕文化と深く結びついた霊場として地域に根付いてきた。江戸時代には安産祈願の霊験が広まり、子宝・安産を願う参拝者を多く集める…