創建年代は詳らかではないが、新島村に属する式根島に建立された日蓮宗の寺院であり、式根島唯一の仏教寺院である。「東要寺」という寺名の「東要」は東方の重要な寺を意味し、伊豆諸島の東に位置する式根島における法華経信仰の要所としての性格を示す。式根島は新島の南西に位置する周囲約12kmの小島で、温泉と美しい海岸線で知られるが、古来より伊豆諸島の海上交通の中間点としても機能してきた。孤立した島嶼環境の中で、東要寺は島民の生死に関わる儀礼全般を担い、日蓮宗の信仰を通じて式根島の精神的共同体の核を担ってきた寺院である。