日蓮宗は日蓮聖人(1222〜1282年)が安房国(現・千葉県)に生まれ、法華経こそが末法の世を救う唯一の正法であると確信して「南無妙法蓮華経」の唱題を広めた宗派である。日蓮は鎌倉を中心に辻説法を展開し、蒙古襲来(1274年・1281年)を予言した「立正安国論」でも知られる。堺は中世に日蓮宗の教線が及んだ地でもあり、泉州地域にも「法華講」が組まれていた。大美野地区の本教寺は、日蓮の遺法を守る末寺として地域の信仰を集め、法華経の書写・読誦と唱題行を通じて門徒の精神的支柱となってきた。江戸時代には幕府の宗教統制に従いながら法灯を継ぎ、明治以降は宗門の再編を経ながら今日に至る。