姉崎神社の創建は紀元前後とも伝わる古社であり、上総国における最古級の神社のひとつとされる。社名の由来については、日本武尊の東征に際し、走水の海で入水した弟橘媛の姉がこの地で妹の死を嘆き悲しんだことによると伝わる。主祭神の志那都比古命は風の神であり、古代より航海安全や農作物の風害除けを祈願する信仰が篤かったとされる。周辺には古墳時代(4〜6世紀)の大型前方後円墳群が分布しており、古代上総国の首長層がこの地に強い影響力を持っていたことが考古学的に示唆される。中世以降も上総地域の有力氏族の崇敬を受けたと考えられるが、詳細な記録は乏しい。近世には江戸幕府の庇護のもとで社殿が再建・整備され、現存する社殿…