玉造の稲荷神社は大阪市中央区玉造に鎮座する神社で、倉稲魂命(稲荷大神)を主祭神として祀る。稲荷信仰の総本社は京都の伏見稲荷大社であり、奈良時代の711年(和銅4年)に創建されたと伝わる。玉造は古代より渡来系氏族・玉造部が玉(勾玉など)の製作を行った地域として知られ、中世以降は大坂城の外郭を形成する城下町として発展した。この地に稲荷社が創建された経緯は江戸時代の商業発展と関係が深く、商売繁盛・五穀豊穣を願う町人・商人らの信仰を集めてきた。明治の神仏分離令後も地域の氏神社として維持され、現在は神社本庁に所属して年間の祭礼を通じて地域コミュニティの中心的役割を担っている。