六所神社は、奈良時代初期の700年(文武天皇4年)頃に創建されたと伝わる古社である。常陸国内の六つの主要神社の祭神を合祀したことから「六所」の名を持ち、国府の置かれた石岡(旧・常陸国府)の地において、国司が奉幣・巡拝の手間を省くために設けた総社的性格を有するとされる。平安時代には常陸國總社宮との関係が深まり、国司による祭祀儀礼の場として機能した。中世には武家政権の交代や兵乱を経ながらも、地域の氏神として崇敬を集め続けた。近世、江戸時代には水戸藩の統治下に置かれ、藩政期を通じて地域の神祇行政の一翼を担ったと伝わる。明治維新後は近代社格制度のもとで整備され、地域住民の信仰の拠り所として現代に至る。…