出流山満願寺は、天平神護2年(766年)に勝道上人によって開創されたと伝わる真言宗智山派の古刹である。その後、延暦年間(782〜806年)には勝道上人の弟子が伽藍を整備・開創したとも伝えられ、創建の経緯については諸説がある。弘仁11年(820年)には弘法大師空海が来山し、奥の院鍾乳洞内で修行を行ったとの伝承が残る。本尊は千手観世音菩薩で、奥の院に安置されており、洞内に自然形成された鍾乳石が十一面観音の姿に見えることから「奥之院鍾乳洞観音」として信仰を集めてきた。中世以降は関東の武士団からも信仰を受け、寺運は維持された。江戸時代には坂東三十三観音霊場の第十七番札所として広く知られ、多くの巡礼者が…