慈照寺は大阪府泉南郡熊取町に位置する臨済宗妙心寺派の禅刹である。臨済宗妙心寺派は、花園天皇(在位1301〜1308)の帰依を受けた関山慧玄(1277〜1360)が京都・妙心寺を開創したことに始まる。妙心寺は室町・戦国時代に諸大名の帰依を集め、全国に三千を超す末寺網を形成した。和泉国にも臨済宗の禅刹が複数展開しており、地域の武士・商人層の精神的拠り所となってきた。慈照寺の寺号「慈照」は、慈悲の光明をもって衆生を照らすという禅の理想を示す。禅の公案修行を通じて悟りを探求する場として、地域に根ざした寺院の歩みを続けてきた。