浄因寺は関東大震災の復興期に東京下町から北烏山へ移転した浄土真宗本願寺派の寺院の一つで、北烏山5丁目の寺院密集地に位置している。移転当時の北烏山は雑木林と農地が広がる閑静な土地であり、同宗派の複数の寺院が区画を取得してここに移住した。浄土真宗本願寺派の寺院は門徒制度を通じて信者組織を固め、葬儀・法事のほか、子どもへの仏教教育も担ってきた。戦後の都市化により周辺が宅地へと変貌する中でも、浄因寺は烏山寺院街の一院として緑の境内を守り、地域の精神的な空間を提供し続けている。彼岸会や報恩講など年中行事で地域住民との縁を結んでいる。