中津万象園は、1688年(元禄元年)に丸亀藩二代藩主・京極高豊によって、中津海岸に面した地に別邸・休養の地として造営された大名庭園である。京極氏は近江(現・滋賀県)を旧領とする家柄であり、高豊は故地への思いを込めて近江八景を模した回遊式庭園を設計したとされる。瀬戸内海の潮水を引き入れた池泉を中心に、千年島・八景地など景趣豊かな地割が施され、松・梅・桜の古木が巧みに配置された。江戸時代を通じて歴代丸亀藩主に庇護され、庭園の基本的な構造は大きく改変されることなく維持された。明治維新後は藩政の解体により大名庭園としての性格が変化したが、その後も良好な状態で保全され続けた。現在は美術館を併設した観光・…