神奈川県川崎市宮前区馬絹に鎮座する古社で、旧馬絹村の総鎮守として長い歴史を持つ神社である。
祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)・日本武尊(やまとたけるのみこと)・菅原道真公の三柱を祀る複合神社である。
「馬絹」という地名は古代の地名に由来し、馬の牧場(牧)と絹の生産地としての歴史を示すとも伝わる。
多摩丘陵の深い緑に囲まれた境内は、都市化が進む川崎市において貴重な自然環境を保全する聖域となっている。
本殿周辺には樹齢数百年に及ぶ欅・杉の大木が立ち並び、神域の厳かな雰囲気を高めている。
例大祭は地域最大の行事として盛大に執り行われ、神輿渡御・太鼓演奏・氏子総出の祭礼が伝統として継承されている。
馬絹神社は馬・牧の神としての性格から、かつては近隣の馬産農家や養蚕農家の信仰が篤かった。
現在も七五三・厄払い・安産祈願など人生の節目に参拝する市民が多く、地域の精神的拠り所として機能している。
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