川崎市高津区溝口に所在する真言宗豊山派の寺院で、不動明王を本尊として祀る。
不動明王は密教における五大明王のひとつで、煩悩を焼き尽くす炎の剣と、衆生を縛る羂索(けんさく)を持つ憤怒の顔で描かれる。
「不動」の名は「不動の心」すなわち揺るぎない決意を表し、厄難消除・心願成就・商売繁盛の神として信仰されている。
溝口宿の宿場町文化の中で開かれたこの寺院は、旅人の安全祈願と宿場の護りを担う存在として機能してきた。
護摩供は真言宗寺院の重要な法要で、当院では毎月定期的に護摩祈祷が行われ、信者が家内安全・商売繁盛・無病息災を祈願する。
境内の不動堂には厳めしい不動明王像が安置されており、その威厳ある姿が参拝者を圧倒する。
「お不動さん」として地域に親しまれ、溝口や高津の住民が日常的に訪れる身近な祈りの場となっている。
大山街道沿いに位置するため、かつては大山詣での旅人が厄除けを祈願して立ち寄ることも…
不動院は1620年(元和6年)に創建されたと伝わる真言宗豊山派の寺院である。江戸時代初期、東海道の脇往還として整備された大山街道沿いの溝口宿において、旅人の安全と宿場の護りを担う祈祷所として開かれたとされる。本尊は不動明王で、煩悩を焼き尽くす炎の剣と羂索を持つ密教の尊格として古来より厄難消除・心願成就の信仰を集めてきた。江戸期を通じて溝口宿の宿場町文化とともに発展し、大山詣での参詣者が道中安全を祈願して立ち寄る霊場としても機能したと伝わる。明治維新後の神仏分離令や廃仏毀釈の影響を受けながらも法灯を維持し、近代以降も地域の密教信仰の拠点として存続してきた。戦後の高度経済成長期に溝口周辺が急速に都…