東急田園都市線二子玉川駅から徒歩10分、多摩川沿いに鎮座する真言宗の寺院で、地下霊場として全国的に有名な「玉川大師」。
弘法大師空海を本尊とし、境内地下に全長100メートルを超える霊場回廊が整備されている。
地下霊場は全国88か所の霊場を模した四国遍路の東京版として、光明真言を唱えながら回廊を巡ることができる。
暗闇の中を手探りで進む地下霊場は「東京でできる四国巡礼」として全国から参拝者が訪れる。
本堂には弘法大師・不動明王・愛染明王などが安置され、真言密教の世界観が凝縮された空間を形成している。
多摩川の河原が近く、かつては多摩川を渡る人々が旅の安全を祈願した歴史がある。
二子玉川という洗練された街の中にあって、密教の神秘的な世界への入り口として独特の存在感を放つ。
毎月21日(弘法大師の縁日)には護摩祈祷が行われ、多くの信者が参拝に訪れる。
お遍路文化と都市生活が交差するユニークな寺院…
昭和5年(1930年)に真言宗の僧侶・佐藤義道が創建した比較的新しい寺院だが、弘法大師信仰の伝統を継ぎながら急速に発展した。
創建の際に四国八十八か所霊場を模した地下霊場を整備し、「東京の弘法大師」として全国に知られるようになった。
地下霊場(回廊)は昭和初期の工事で整備され、当時としては画期的な宗教施設として注目を集めた。
多摩川のほとりという立地は弘法大師の水との縁(四国では海に関わる霊場が多い)を想起させ、聖地としての雰囲気を高めている。
太平洋戦争期には戦没者慰霊の法要が行われ、地下霊場は戦争の苦しみを乗り越える精神的な場となった。
戦後の復興期には「東京で四国巡礼ができる」という話題…