山口県防府市華浦(かほ)に鎮座する厳島神社で、安芸・宮島の厳島神社と同じく市杵島姫命(宗像三女神の一柱)を祀る。社伝では創建年代は明らかでないが、一説に700年頃とも伝わる古社で、「宮島の厳島神社の神が最初に天下った地」という由緒を持つ。市杵島姫命は弁財天と習合し、芸能・財福・海上交通の守護神として信仰を集めてきた。室町幕府3代将軍・足利義満が宮島参詣の途次に立ち寄ったと記録され、近世には三田尻塩田を背に瀬戸内海航路の要衝の社として栄えた。元禄12年(1699年)の三田尻大開作(だいかいさく)の鍬初めにあたっては工事の安全と完成が祈願され、完成した塩田が長州藩の財政を潤して幕末・明治維新を財政面から支えたと伝わる。境内には「三田尻大開作完成」を記念する古浜塩田開墾記念碑をはじめ、塩田開発と地域の歩みを刻む石碑群が残る。
松原厳島神社の創建年代は確実な史料を欠くが、社伝では古く一説に700年頃ともいわれ、安芸・宮島の厳島神社の神が最初に降臨した地と伝えられてきた。主祭神の市杵島姫命は宗像三女神の一柱で、水・芸能・財福を司り、後に弁財天と習合して広く信仰された。室町時代、3代将軍・足利義満が西国下向の折に宮島の厳島神社へ参詣し、その途次に当社にも立ち寄ったと記録され、将軍家の崇敬を受けた社として伝わる。近世に入ると、三田尻(現・防府市南部)は瀬戸内海航路と製塩業の要地として発展し、当社は海上安全と地域繁栄を祈る鎮守となった。元禄12年(1699年)、長州藩による大規模な塩田開発「三田尻大開作」の鍬初めにあたり、当…