南照寺は大阪市天王寺区茶臼山町に位置する真宗大谷派の寺院である。「南照」の寺号は南方を照らす阿弥陀仏の光明を意味すると解され、往生浄土への導きを体現した名称である。大阪における真宗大谷派は、蓮如上人の布教以来、摂津・河内の地に広まり、石山合戦を経て大坂の町人信仰として深く定着した。茶臼山町は慶長19年(1614年)の大坂冬の陣で徳川家康が茶臼山に本陣を設けた地域として史書に記される。当寺はこの歴史的な地域に法灯を守り、江戸時代の寺請制度下では地域の門徒の宗旨人別帳を管理した。現代においても報恩講・彼岸会・盂蘭盆会などを通じて親鸞聖人の教えを継承し続けている。