「彌勒」とは弥勒菩薩(ミロク)のことで、釈迦の入滅後56億7000万年後に現れると説かれる未来仏。弥勒信仰は奈良・平安時代から日本各地に広まり、中世の末法思想と結びついて庶民の間に深く浸透した。彌勒寺は西山浄土宗の寺院として四條畷市南野に位置し、法然上人の弟子・善恵上人(証空、1177〜1247年)を宗祖とし京都・光明寺を総本山とする宗派の教えを継承してきた。四條畷市周辺は南北朝時代の戦乱の地であり、1348年(正平3年)の四條縄手の戦いで多くの武士が命を落とした。弥勒菩薩の来迎を願う信仰は、戦乱で亡くなった人々への慰霊と結びついたとも伝わる。近世以降は念仏行と弥勒信仰を組み合わせた地域の菩提…