南部利直廟は青森県八戸市に所在する南部藩初代盛岡藩主・南部利直(1576〜1632年)を祀る廟所で、南部氏の歴史と八戸地域の武家文化を今に伝える歴史的遺構である。南部利直は関ヶ原の戦いで徳川方についた功績により盛岡藩27万石の藩主として認められた人物で、南部藩の基礎を固めた重要な藩主である。廟所は南部一族の菩提を弔う場として造営され、武家の霊廟建築の様式を示す貴重な文化財として保護されている。南部氏は鎌倉時代以来の名門武家で、甲斐(山梨)から東北に進出して南部・津軽・下北の広大な地域を支配した歴史を持つ。その長い歴史を持つ南部氏の一時代を画した利直の廟所は、八戸の歴史文化を語る上で欠かせない場所として位置付けられている。八戸市内の歴史散策コースとしても機能し、地域の歴史教育の場にもなっている。