千葉市花見川区幕張に鎮座する昆陽神社は、青木昆陽を祭神とする珍しい近世の偉人を祀る神社である。
青木昆陽(1698-1769年)は江戸時代の蘭学者・農学者で、甘藷(サツマイモ)の普及により飢饉から多くの命を救った「甘藷先生」として知られる。
昆陽は幕張で甘藷の試作を行い、その成功が関東・東北各地への甘藷普及のきっかけとなった歴史的意義を持つ地である。
幕張は昆陽の甘藷試作地として、日本の農業史・食文化史に重要な役割を果たした歴史ある土地である。
享保の大飢饉(1732年)後に甘藷の普及が飢饉対策として推進され、その拠点となった幕張の地に社が建てられた。
青木昆陽の功績を讃え、地域の誇りとして神社に祀られた昆陽は、現在も農業・食文化の守護神として崇敬されている。
境内には昆陽の甘藷栽培の歴史を伝える案内板が設置され、地域の歴史教育の場としても機能している。
サツマイモにゆかりある神社として全…
昆陽神社は、江戸時代の蘭学者・農学者である青木昆陽(1698〜1769年)の功績を顕彰するために創建された神社である。享保の大飢饉(1732年)を契機に、幕府は飢饉対策として甘藷(サツマイモ)の普及を推進。昆陽は幕命を受け、1735年(享保20年)頃に幕張をはじめとする関東各地で甘藷の試作栽培を実施し、その成功により関東・東北各地への甘藷普及の基礎を築いた。昆陽は1769年(明和6年)に没し、その没後、幕張の地では彼の農業上の偉業を後世に伝えるべく顕彰の機運が高まった。現在の社殿は1780年(安永9年)の創建と伝わり、地域住民の崇敬を集める社として整備されたとされる。明治以降も農業・食文化の守…