念仏教会は大阪市阿倍野区に位置する法相宗の寺院である。法相宗は奈良時代に唐から玄奘三蔵の弟子・道昭が帰朝したことに始まり、698年には興福寺、718年には薬師寺が大本山として定められた。「万法唯識」を根本義とするこの宗派は奈良仏教の中核を担い、律令国家の形成と歩みを共にした。阿倍野の地は古来より安倍晴明ゆかりの地として知られ、陰陽道と仏法が混在する独特の宗教的土壌を持つ。当寺は法相宗の法灯をこの地に伝え、唯識の教えを実践する道場として維持されてきた。近代以降も奈良・両大本山との宗的連携を保ちながら、地域住民の法要・修行の場として今日に及ぶ。