丹生酒殿神社(にうさかどのじんじゃ)は和歌山県伊都郡かつらぎ町三谷に鎮座する古社で、丹生都比売大神を主祭神として祀る。社名の「酒殿」は、丹生都比売大神が初めて酒を造った場所と伝わることに由来する。境内社の「鎌八幡宮」は古木に願掛けの鎌を打ち込む独特の信仰で広く知られ、参道には数百本もの鎌が打ち込まれた巨木が圧巻の景観を見せる。神仏霊場巡拝の道第11番。本社は丹生都比売神社(伊都郡かつらぎ町上天野)の摂社的な位置づけにあり、紀ノ川流域の丹生信仰の重要な拠点。空海(弘法大師)が高野山開創の際にこの地を経由したと伝わり、高野山参詣道の起点としての歴史も持つ。境内には樹齢数百年の銀杏の大木があり、秋には黄金色の絨毯が広がる紅葉の名所としても名高い。
丹生酒殿神社の創建は明らかでないが、社伝によれば古代において丹生都比売大神が初めて酒を造った場所として神聖視され、その故事に由来して「酒殿」の社名を持つに至ったという。紀ノ川中流域の丹生信仰の重要拠点として、丹生都比売神社(上天野)と並び古代から崇敬を集めた。9世紀初頭、空海(弘法大師)が高野山を開創する際にこの地を経由したと伝わり、その後は高野山参詣道の起点として参拝者を迎えるようになった。中世には熊野詣・高野詣の隆盛と相まって地域の祈り所として機能し、紀州における山岳信仰のネットワークの一部を形成した。境内社の鎌八幡宮は、ご神木の古木に鎌を打ち込んで願をかけると霊験があるという独特の信仰で…