乃木希典(1849〜1912年)は長州藩(山口県)出身の明治陸軍大将。西南戦争(1877年)・日清戦争(1894〜95年)・日露戦争(1904〜05年)に従軍し、日露戦争の旅順攻囲戦(1904年8月〜1905年1月)では第三軍司令官として最終的に旅順要塞を陥落させ、「陸軍の英雄」として国民的名声を得た。しかし長期にわたる攻囲戦での大量の犠牲(日本軍戦死者は約6万人)を深く悔い、生涯の苦しみを負った。
明治45年(1912年)7月30日、明治天皇が崩御。乃木希典は同年9月13日(天皇の大葬の日)の夜、妻の静子とともに自邸で殉死(殉節)した。享年62歳。この殉節は「武士道精神の体現」として当時の…