応永元年(1394年)、了庵慧明禅師が南足柄に大雄山最乗寺を開いた。その創建にあたり、工事に尽力した道了という僧が寺の守護を誓い、天狗に姿を変えて山中に飛び去ったと伝わる。この道了大薩埵への信仰は関東一円に広まり、最乗寺は曹洞宗の関東屈指の霊場として栄えた。小田原別院はこの本山の信仰を城下町の市街地に根付かせるために設置されたとされる。江戸時代には小田原藩城下の庶民の間で道了尊信仰が広まり、開運・厄除け・縁結びの御利益を求める参詣者で賑わったと伝わる。近代以降も地域の信仰の場として継続し、境内に掲げられた大きな天狗の面は道了尊信仰の象徴として今日に受け継がれている。毎月の縁日には露店が並び、小…