那須神社の創建は延暦年間(800年頃)とされ、宇都宮氏の祖・藤原宗円が那須地方に勧請したとも伝わる古社である。祭神は応神天皇。平安末期の1185年(文治元年)、源平合戦・屋島の戦いにおいて扇の的を射抜いた那須与一宗隆が、出陣に際してこの社に武運長久を祈願したと伝えられ、以来「弓の神様」として広く信仰を集めるようになった。中世には那須氏をはじめ地域の武士たちの崇敬を受け、社殿の整備が進められた。近世に入ると、現存する本殿および楼門が造営され、いずれも桃山様式の華麗な彫刻を施した建築として高い評価を受ける。これらは国指定重要文化財に指定されており、中世から近世にかけての神社建築の粋を今に伝えている…