神戸市灘区八幡町3-6-5に鎮座する旧県社。祭神は**八幡大神**(誉田別命・応神天皇)を主祭神とし、天照大神・春日大神を配祀する。摂末社として厄神宮・金毘羅宮・稲荷宮・庚申社を擁する。
最大の見どころは**本殿**(神戸市指定有形文化財・2016年指定)。明和3年(1766年)建造の一間社春日造・檜皮葺きで、天明6年(1786年)に奈良・**春日大社の旧社殿をそのまま移築**した「春日移し」の実例。春日移しは全国的にも希少で、その西限に位置する兵庫県下唯一の例とされる。境内には**厄神宮本殿**(寛永7年・1630年建造、兵庫県指定重要有形文化財)もあり、2棟の指定文化財が一境内に並ぶ。
毎年1月18・19日の**厄除大祭(厄神祭)**は灘区を代表する大祭で、約10万人の参拝者が参道を埋め尽くす。19日21時には巫女が神前のお湯を参拝者に振りかける「**湯立の神事**」が行われ、厄を…
六甲八幡神社の創建については複数の伝承が残る。最も古い記録は後一条天皇の**万寿3年(1026年)**に遡り、この地に八幡大神を祀り崇敬したとされる。また平安末期、**平清盛が福原遷都(1180年)を行った折**、都の守護として山城国男山(現・石清水八幡宮)の八幡神を勧請し、土地の旧名「成瀬(なるせ)」を「八幡(やはた)」に改めたとの伝承もある。さらに花園天皇の**正和年中(1312〜1316年)**、勅命により豊前国宇佐八幡宮を勧請したとも伝わる。
元弘3年(1333年)の摩耶城合戦に関する史料に「八幡林」の地名が登場し、中世においてすでにこの地が八幡の聖地として認識されていたことが確認で…