2004年に開館した、延床面積2,500平方メートル超・日本最大級の木造復元御殿を持つ県立歴史博物館。失われた本丸御殿のうち「御座間」「外御書院」など中心建物を、嘉永2年(1849年)に鍋島直正が再建した姿で木造復元しており、長さ45mの大広間や畳敷きの上を実際に歩いて間取りを体感できる点が他の城郭資料館にはない最大の特徴。展示はパネルや遺物にとどまらず、復元された建物そのものが第一の展示物となっている。常設展では佐賀藩の科学技術(反射炉・蒸気船・電信機)・教育(弘道館)・幕末の七賢人を映像と再現模型で紹介し、特別企画展ではNHK大河ドラマ「青天を衝け」「西郷どん」「八重の桜」等の佐賀関連回の連動展示館としても活用される。県立博物館にも関わらず入館無料を貫いており、これは全国でも稀な運営形態である。
佐賀城本丸御殿は享保11年(1726年)の大火で天守とともに焼失したのち長らく荒廃していたが、嘉永2年(1849年)に10代藩主・鍋島直正が約3,000平方メートル規模で再建した。しかしこの直正再建御殿も明治後期から大正期にかけて取り壊され、戦後には敷地が学校用地となるなど往時の姿を完全に失っていた。平成12年(2000年)に佐賀県が「佐賀県立佐賀城本丸歴史館」整備事業に着手、考古学的発掘調査と古絵図照合により直正再建期の御殿建物のうち中央部「御座間」「外御書院」「堪忍所」等を木造軸組工法で忠実に復元した。総工費約30億円、設計監修は文化財建造物保存技術協会が担当。2004年(平成16年)8月…