西福寺の開創は天文12年(1543年)以前に遡る。開山は黒雲山常泉寺第4世住持・禅恕宗明(示寂天文12年)で、同寺の末寺として現在の見沼区大谷の地に建立された。武蔵国足立郡の一画に位置する大谷は、見沼代用水東縁・西縁に挟まれた農耕地帯で、古くから水稲栽培と豊かな自然環境で知られた地域。江戸時代には本寺・常泉寺が天正19年(1591年)に徳川家康から寺領10石の御朱印状を拝領しており、西福寺もその体制のもとで寺運を維持した。江戸後期の地誌『新編武蔵風土記稿』(文政13年〜天保元年・1830年完成)に寺の記録が収められ、山号・本尊・境内社の構成が記述されている。明治の近代化以降も地域の禅寺として法…