正福寺は東村山市野口町に所在する臨済宗建長寺派の寺院で、境内の地蔵堂は室町時代の応永14年(1407年)に建立された国宝建築である。この地蔵堂は禅宗様(唐様)の木造建築として東日本に現存する最古の例のひとつとされ、鎌倉・建長寺の影響を色濃く受けた精緻な構造が高く評価されている。伝承によれば、北条時宗が鷹狩の途中に病に倒れ、地蔵菩薩の霊験で回復したことを感謝して堂を建立したとも伝わる。野口町の地に禅刹としての風格を保ちながら、国宝建築の保存と参拝者への公開を通じて、武蔵野における中世建築の至宝として現代まで継承されている。