西岸寺は台東区東上野に位置する真宗大谷派の寺院である。「西岸」とは阿弥陀如来の浄土が西方にある(西方浄土)ことを指し、念仏によって彼岸(あちら側の岸=浄土)に渡るという浄土信仰の本質を表した寺号である。東上野6丁目周辺には明治以降、真宗大谷派の寺院が複数移転・集積し、現在も近距離に5〜6ヶ寺が集まる独特の宗教的景観が形成されている。これは明治初期の上野公園整備・寛永寺地の縮小に伴い、上野周辺の寺院が東上野・下谷方面に移転した流れによるものとされる。西岸寺もその時期に現在地に定着したと考えられ、以来この地の念仏信仰の拠点として地域に根付いてきた。現在は上野駅・アメ横に近い東上野の住宅地に佇んでい…