大宝寺は大宝元年(701年)、文武天皇の勅願によって創建されたと伝わる。地名「大宝」はこの創建年号に由来するとされる。真言宗豊山派に属し、本尊は宇宙の真理を体現する密教の根本仏・大日如来である。中世には下妻周辺を支配した多賀谷氏の庇護を受け、戦国時代には同氏の祈願所として重要な役割を担った。境内に残る石造物は室町時代(15〜16世紀)の作とされ、当時の宗教文化を現代に伝えている。江戸時代には寺子屋が開設され、読み書きを教える地域教育の中心として機能した。明治以降も地域の精神的拠点として法灯を守り続け、創建以来1300年以上にわたって下妻の歴史と深く結びついた古刹として現在に至る。